国内仕様と輸出仕様の違い
VTR1000F関連の質問で最も多いと思われるのが国内仕様と 輸出仕様(逆輸入車)の違いではないでしょうか? 輸出仕様から国内仕様に乗り換えたワタシがズバリお答えしましょう! パーツの相違点 国内仕様と輸出仕様は主にパワーとレスポンスを変更する方向で パーツが変えられています。 ●マフラー ●エアクリーナーエレメント ●エアクリーナーインレットダクト ●キャブセッティング ●点火プラグ ●イグナイター ●キャブインシュレーター ●カムシャフト ●スピードメーター ●クラッチスプリング ●チェーンサイズ ●スプロケットダンパー ●その他 これらの変更によりエンジン性能は以下のように変わります。 国内仕様 出力 93PS/8500rpm トルク 8.7kg-m/7000rpm 輸出仕様 110PS/9000rpm 9.8kg-m/7000rpm 見てのとおり輸出仕様が国内仕様の性能を大きく上回ります。 最も大きく出力に影響しているのがカムシャフトでそれに続くのが マフラーと考えられます。 実走行のインプレッション 普通に街中を流して走る場合やツーリング程度ではあまり違いを 感じることは有りません。 違いが現れてくるのは峠道等のスポーツ走行になった場合です。 国内仕様はエンジンのピックアップが遅く、シフトダウン時の合わせが 難しくとてもじゃないが誉められた物ではありません。しかしこれは マフラーの抜けの悪さが反映していますのでマフラーを交換すると 輸出仕様と同等になります。 出力特性は国内仕様の方が低回転で若干トルクが高いようです。 しかしながら高回転では激しく差が出ます。国内仕様は7000回転 付近からパワー感の頭打ちとなるのに対し輸出仕様は9500回転の レッドゾーンまでパワーの伸びがあります。別のバイクと言っても 過言では有りません。 国内仕様をフルパワー化? はっきり言うと輸出仕様にそっくりパーツ交換してしまうのなら オススメしません。輸出仕様を買った方が安くつくからです。 マフラー交換と吸気系の交換等でそこそこ出力は上がりますが カムシャフトを交換しないと大きなパワーアップは望めません。 国内仕様の購入は以下の人にお勧めします。 ●国内仕様をベースにフルチューンする。 ハイカムを必須にイグナイター、キャブなどのヘビーチューン。 ●サーキットや峠には興味がない。 主にツーリング、足代わり 輸出仕様の購入は以下の人にお勧め ●お金はかけたくないけど峠やサーキットでスポーツ走行したい。 マフラーの交換も特に必要ありません。 ●カスタムしたいけどエンジン内部まで手を入れたくない。 足回りのチューンに専念できます。 結局どうなの? VTRを新車で購入するのはボチボチ難しくなってきたのではないでしょうか? となると中古を探すことになります。国内と逆車の価格差も新車ほどの 差がなくなるので、有れば輸出仕様を買った方がお徳です。 とにかく1円でも安いのが欲しいって言うのであれば国内仕様でも 良いかもしれませんがパワーアップ系のチューンに走ってしまうので あれば悲しい結果を招くでしょう。 で、あんたはどうなのよ? えー、ワタシは目先の安さに国内仕様に手を出してしまった、いわゆる 失敗ってやつです。カムシャフトの違いから来る高回転の伸びの無さは 正直ガッカリです。よく「高回転をガンガン使って走ることなんか有るわけ ない」などとよく聞きますが、VTRに関しては高回転まで使いやすくて 峠でも目一杯回せます。それゆえガッカリも三割増です。 しかし、僅かに太くなった低回転のトルクを生かしてタイトなコーナーは 速くなりました。結果として輸出仕様と大差ないものにはなってます。 まぁ、いつかはハイカムとクロスミッション入れたいもんです。 |