(オレ的)VTR1000Fパーツインプレッション




性能UPパーツ

 ●ニッシン 旧型ラジアルブレーキマスターφ19
ノーマルキャリパーとの組み合わせでは効果が発揮されませんでした。効かないって訳ではなく若干シャープな感じになるだけでほぼノーマルと同等の効き具合でした。これはサイズ的な問題で一回り大型のVTR1000SP-1タイプのキャリパーに交換することによって本来の性能を発揮することができるようになりました。タッチは意外にも非常にソフトですが少しの力で望む制動力が引き出せ非常にコントローラブル。峠ではブレーキングによるアドバンテージを体感できるでしょう。
 ブレンボのラジアルのタッチはニッシンに比べ剛性感が有り高級な感じがします。けっしてブランドに踊らされてる訳ではありませんがブレンボのラジアルポンプは素晴らしいです。レース用なのだから当然なのでしょうか。
 後日記 新型のニッシンラジアルマスターが発売されてしまいました。感じとしては旧型よりも遊びが大きいですが良い感じです。それでいて値段は半分程度で、エア抜きバルブも装備されています。ただしVTRに取り付けるには加工が必要らしいです。
ブレンボのマスターに接する機会が何度かありましたがやはりブレンボのラジアルは素晴らしいです。予算が許すならば絶対にブレンボをオススメします。また、レースユースなら問答無用でブレンボです。
   オススメ度★★★
   (ブレンボと比較して評価は低くなりました)



 ●PS-1タイプ キャリパー(フロント)
ノーマルマスターシリンダーとの組み合わせは不可でセットでの交換が必須です。効果のほどはノーマルとは比較にならないほど強力に効くようになります。握力を必要としなくなるためスロットルワークに集中でき楽しく攻めることができるようになりました。SP-2等の最新型はピストンにアルミを採用して軽量化にもなるようです。
取り付けはボルトオンとは行かず、フォーク側を若干削らないと付きません。まぁ難しい作業ではありませんけどね〜 キャリパーサポートが必要ないのでブレンボのキャスト製よりも軽量になると思います。
   オススメ度★★★★★★
   (本当にオススメ)



 ●ハイポイント(モーリス)アルミ鍛造ホイール
1クラス小型のマシンになったような軽快感になりました。倒しこみはもちろん加速減速にも体感できるほど良くなりました。ただし、問題は強度・・・ ブレーキング中にキャッツアイを踏んでしまい当たり所が悪かったのかアッサリ凹んでしまいました。約1000Kmほど走ってタイヤ交換時にバランスを見るとかなり左右に振れていました。リアホイールも2000Km程度走行して調べてみるとやはり左右に歪んでいるようです。地元峠はかなり荒れ気味の道路ですがコレはちょっとねぇ・・・ まあフロントはウイリーのやりすぎかもと心当たりはあるんですが〜 補強無しの旧型だからか??
現在はサポートが絶望的との話です。

(タイヤ除く)フロント3.4kg、リア6.5kg

   オススメ度★
 
  (使い捨てと思うなら性能は良いです)



 ●ゲイルスピードTYPE-R アルミ鍛造ホイール

今風の10本スポークと削りだしらしいエッジの利いたデザインは文句なくカッコイイです。
各部の作りも高品位で、カラーなどは形状も工夫されておりホイール脱着が容易になります。弱点は強度と品質の引き換えに重量が有ることです。リアは約1.3kgの軽量化ができますが、フロントはノーマルと同じ重さ・・・。それでも走り出せば軽量ホイールの効果は体感できます。リアタイヤの路面追従性が上がりコーナー立ち上がりもアクセルを開けやすくなりました。
ハイポイントは加速と減速時にも効果がハッキリ現れましたがコレはそれほどの体感はできませんでした。しかし、信頼性とサポートの良さでゲイルスピードをオススメします。ま、本当に効果出したかったらマグ鍛が一番ですけどね・・・

VTR1000Fノーマルホイール重量(タイヤ除く) F4.2kg R9.0kg
ゲイルスピードTYPE-R 重量           F4.2kg R7.7kg

あんまり軽くない・・・ ちなみに最新SSのホイールはゲイルRより軽いです。

追記(2008/1/7)
ゲイルスピードからマグネシウム鍛造のTYPE-Mが発売されました。こちらはかなりの軽さですよ!
ゲイルスピードTYPE-M 重量          F3.0kg R5.3kg
   オススメ度★★★☆
 
  (スタイル重視ならこれで十分、性能重視ならマグ鍛が劇的にイイです。)



 ●オーリンズ リアサスペンション
オーリンズノーマル状態のバネレート16kg/mmは非常に硬く感じ切り返しでキャップを踏むと弾かれてちょっと怖い思いをしてました。荒れた峠には明らかに不向き。ノーマルサスは15.4kg/mm非乗車時の沈み込みはほぼゼロ、オーリンズも非乗車時の沈み込みは全くゼロですが更にテンションが掛かっています。65キロのライダー乗車状態でも殆ど沈み込みは無し。そこでレートを15Kgに落としてみましたところギャップで弾かれることもなくなり追従性と乗り心地、安心感が格段に向上しました。ノーマルサスにしても外人体型を意識して作られてるはずなのでソフト方向へのチューンは正しいのではないかと思っております。オーリンズは1Kg刻みでスプリングを用意していますが1Kgの違いはかなーり大きいです。0.5Kg刻みでも良かったのでは?と思います。
油圧アジャスト式プリロードは素晴らしく便利です。条件変化に即座に対応できて楽しさ65%UP!(当社比)
   オススメ度★★



 ●ケイヒンFCRキャブレター
口径が小さくなるからと嫌遠されてる方も居られるかも思いますが、実際のところFCRは馬力アップよりもレスポンスアップの効果の方がメインなのです。馬力は多少アップする程度ですがレスポンスの向上は素晴らしいです。レスポンスが良くなるとどうなるかと言うと、まずスロットルにリニアに反応するので体感的に大きくパワーが上がります。そしてコーナリングでは繊細なアクセルワークが可能なためスロットル操作でコーナリングする楽しさが大幅アップします。FCRに比べるとノーマルキャブはワンテンポ遅れて反応するような感覚に感じます。
エアクリーナーを取り外してあるため低回転で空吹かしのピックアップはノーマルに劣ります。なので回転が下がるほど繊細で優しいスロットルワークを要求されます。しかしそれ以外でノーマルに劣るところはありません。
ビックツインのキャブ同調の不良は非常に悪影響が出ます。低回転〜巡航の間のスムーズな回転を妨げます。しっかり同調を取るのはもちろんのこと加速ポンプのタイミングを遅らせて低開度では作動しないように調整するのがコツです。
ちなみに、BITO R&Dから発売されているものはノーマルエアクリーナーボックスが取りつけ可能。低回転もノーマル並に扱いやすいです。
   オススメ度★★
   (手間を考えると評価が低くなりました)



 ● ステムベアリング(テーパーニードルベアリング) RCエンジニアリング

ステムのガタつきを予防しようと導入したんだけどよく調べたら既にガタがきていました。交換前がすでにダメージが有ったせいで交換後は素晴らしく良くなりました。手放しでハンドルがブレていたのもピタリと治り、ガッチリとした剛性感も出てきました。
走行距離11000キロで特に事故などありませんしウイリーするにも静かに下ろしていました。傷みの原因としては恐らくブレーキ強化でステム回りにかなりの負荷が掛かっていたからだと思われます。プレーキ強化をするならテーパータイプのベアリングに交換することをオススメします
   オススメ度★★★★



 ● MEスーパースポーツスプリング
名古屋のスクーデリアオクムラさんまで直接行ってまで買った逸品。シングルレートの0.75kg/mmで表面をミラーフィニッシュしてあります。ノーマルと比べて初期の作動は硬く奥に入ると柔らかいのでストローク全体を有効に使えます。乗り心地とか路面追従ってのは変化が感じられませんが、姿勢の安定性は格段に良くなりました。ノーマルの変な挙動が無くなるしブレーキも強くかけられるようになりました。ただ、中途半端な攻め加減だとフロントが沈まず逆効果になることも・・・
 ノーマルの二段レートはコーナー侵入時に軽くブレーキングしただけでも旋回力を出せる姿勢を作りやすくなっています。適当に乗ってもそれなりのペースで走れるし乗り心地も良いので決して悪いとは言えません。スプリング交換はVTRの乗り味を大きく変えてしまいますし場合によっては危険なセッティングになるかもしれません。メーカーのセッティングは万人に乗れるよう良く合わせられているので安易に変えるのはお勧めしません。社外のスプリングにはレートすら記されて無い物を見かけますがそんなのは論外です。
   オススメ度★★★
   (乗り手次第です)


タイヤ
タイヤはナマモノ、ここの情報はかなり古いです。
パイロットパワーが発売されたばかりの頃とお考えください。

 ● リアタイヤ190/50と180/55(パイロットスポーツ)
ホイール交換でリム幅が5.5インチから6インチに変わったため1サイズ大きい190/50の幅広タイヤを装着してみました。ノーマルセッティング状態でタイヤだけ交換すると酷いアンダーステアに悩まされました。とにかくコーナを出るまでアクセルが開けられないし曲がらない。やたらバンク角が深くなるし路面のウネリを斜め方向から受け吸収しきれないのかサスが仕事をしない感じがする。一言で言うと「最悪」。対策として、リアサス上にカラーをはさみフロントフォークの突き出しを1cm増やして極端に前下がりにしました。これでなんとかアクセルは開けられるようになりました。高速コーナーはドッシリとして高いグリップ感と安定性がありますがタイトコーナーはやはり辛いし気持ち良くないです。
で、結局6インチ幅のままではありますが180/55のタイヤに戻してみました。結果としては大正解でした。ちょっぴりノーマル時のフィーリングが復活です。倒しこみもよっぽど軽快でクルクルと向きが変わるのが気持ち良い〜 (しかしノーマルの5.5インチ幅が遥かにヨカッタ・・・)
   オススメ度★★★★
   (タイヤのみの評価)



 ● BT012SS
パイロットスポーツからの交換だったけどほとんど違和感なし。モッサリとした感触で寝かしていても安心感が高い。グリップ力に関してはパイロットスポーツと同等かソレ以上って感じでバンク角の限界付近もしっかり使える。凄いことにスリップサインが出てからもしっかりグリップしてて交換するのがもったいないくらい。国産スポーツタイヤならコレ!
   オススメ度★★★★



 ● D208typeG
グリップ自体はなかなか強力かと思います。好みにもよりますが、倒しこみはやや重くスームズに倒れ込む反面鋭さに欠ける。フロントのグリップには不安を感じることはないけど何やら向きが変わりにくく感じます。リアタイヤはハイグリップには珍しく端に行くほど溝を多く切ってあります。このためかフルバンクしてタイヤの端っこを使うとグリップの低下がハッキリ出ます。寝かし過ぎによるアクセルオープン時の滑り出しが明らかにBT012に劣ってると思います。スリップサインが出始めるととたんにグリップが低下するので思ったよりも早めの交換が必要。とにかく端っこの余計な溝がこのタイヤをダメにしてるんじゃないかなーっと。
   オススメ度★



 ● Pilot POWER
峠レベルの使用では文句なしに素晴らしい。上記のどのタイヤよりもグリップは良く、それでいてライフも長そう。他のタイヤではカスがドロドロにこびり付いてる様な時でも表面が荒れる程度。深く寝かせても安心感が高く早くスロットルを開けられるので峠では最高に気持ちいい。サーキットでは熱でタレるとの噂を聞きますが、峠レベルではSPタイヤを除いて最強ではないでしょうか。2005年8月現在、非常に手に入りやすい価格となっているのも魅力。
   オススメ度★★★★★



 ● マカダム90x(OEM)
とりあえず走れるだけのタイヤ。寝かせて行くとある角度からは問答無用でグリップを急激に失う。ライフはともかく走りを楽しむタイヤではない。



イケてるランキング

@ Pilot POWER
A BT012SS
B パイロットスポーツ
C D208typeG
D マカダム90x(OEM)

イイ |---@-----AB---------C--------------------D----| ウンコ


消耗品

 ● ベスラ シンタードメタル ブレーキパット
ノーマルの方がよっぽど効きます・・・ て言うかSP-1純正のノーマルパットはかなり優秀ですわ。
   オススメ度☆



 ● ZCOO セラミックシンタード ブレーキパット
使ってみてあまりの効きにビックリしました。今までパットなんて何使っても同じと思っていましたがここまで違いが出ると考えを改めざるを得ません。値段はかなり高いですが効果は値段なりにあります。予算が許すならこれを使ってれば間違いないです。
追記、かなり耐久性は良いみたいです。ただローターが変な色になっちゃいました。銅の色に染まってます。メタリカスペック3と違ってダストが少ないです。
   オススメ度★★★★★
   (もっと評価しても良いけど値段が・・・)


魔法系チューン

 ● アーシング
さっぱり効果がわかりません。ホントに効いてるの??
   オススメ度★




 ● ホットイナズマのようなもの
コンデンサーを数個繋いだだけの簡単な仕掛け。燃費向上パワーアップを謳っています。
低速時のギクシャク感が若干まろやかになったような気がします。が、かなり感覚の鋭い人じゃないと判別できないかも知れません。パワーアップやトルクアップなどというものはまず体感できるほどの差は出ないと思います。
   オススメ度★


外装系

 ● マジカルレーシング シングルシートカウル
デザインは好みの問題になりますが、全体に大袈裟な感じで大きすぎでシートストッパーの角度が立ちすぎでカッコ悪い・・・
ポジションはシート高がだいぶ上がり171cmのワタシだとかかとが浮きます。ホールド感が高くハングオン状態でも外足が外れそうになると言うことはありませんがバックステップとの組み合わせは必要かもしれません。切り替えしが軽くなり路面からの情報が良くわかり非常に攻めやすくなります。シートラバーは硬いのでツーリングユースの方にはオススメできませんがシートラバーを柔らかいものにすればノーマルより楽かもしれません。
  オススメ度★★★



 ● コワースアンダーカウル
なかなかシャープなデザインで気に入ってます。ただ横と後方への張り出しが多くてセッティングによっては路面に接触する可能性が高いです。車高を下げたり柔らかいサスに代えたりすると確実に接地します。塗装はしてない状態で販売されているのでワタシは缶スプレーで仕上げました。手順はヤスリがけ>下地塗装>ヤスリがけ>本塗装>極細目ヤスリがけ>クリヤー塗装(ウレタン)といった感じ。乾燥に時間がかかるため何日かかかります。塗料代もかなりかかるので手間を考えるとプロに依頼するのも良いと思います。またカーボン製(ウエット)も有るので未塗装でそれを装着するのも一考でしょう。
       実用オススメ度☆
  ファッション性オススメ度★★★

  (デザインは好みの問題ですから)



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