福ちゃん流FCRセッティングシリーズ@
基本編
セッティングを始めたいが何から手を付けていいか
解からない、そんな貴方に優しくテホドキ。
FCRにはセッティングマニュアルが付いてくる場合が
有るけど、それとはチョット違った視点で攻めてみるよ。

基本はメインジェット
 これしか交換しない人もいるくらいなので当たり前と思っている人も
多いよね。しかしながら厳密にセッティングを出すには下の開度にも
影響が連鎖するので非常に重要です。具体的に言うと、メインジェットは
ニードルテーパー角に影響しテーパー角はニードル段に影響、段は
ニードルストレート径に影響しストレートはスロージェットに影響する。
と、下の下まで関係してくるのですわ。
 メインジェットのセッティングはとにかく全開の時最もパワーが出るように
します。ただこれだけです。簡単でしょ?ただし、加速ポンプから燃料が
噴出する時間を考えてそれが終わった段階で安定して走れるように
合わせます。セッティング中は加速ポンプをキャンセルさせるのが良いと
思うよ。
 しかし、アクセル全開で調子を見れるところと言えば高速道路ぐらい、
サーキット走行でもない限り一番難しいジェットかもしれませんね。

セッティングパーツは何を変えるか?
 キャブセッティング初めての人はまず何を交換調整するかからお勉強
しましょ。普通セッティングを出すのに必要なのは
 *メインジェット
 *ニードル段
 *ニードルストレート径
 *スロージェット
 *エアスクリュー
 *パイロットスクリュー
この6つの変更でほとんどのセッティングを出すことが可能です。
他にもいくつか変更可能なセッティングが有りますが、それらに手を出すと
必要以上にドツボにハマる可能性が大きいです。
メインジェット、スロージェットは簡単に手に入りますが、問題はニードル。
これは非常に厄介です。注文してから2週間待ちとか当たり前です。
なので予めストレート径の違うニードルを濃いもの薄いものを多めに用意
することをオススメします。

メインジェットも大事ではあるけれどキャブセッティングで最も重要なのが
なんと言ってもニードルストレート径です。アクセルのパーシャル時や普通に
街中を走るときの巡航でよく使われる部分です。初心者の方はニードルの
交換に抵抗が有るようですが、これは絶対に外せない重要なジェットです。

実際にセッティングを始めるには
 先に書いたとおり基本はメインジェットでそれが合わないことには他の
ジェットを決めることができません。とは言えとりあえず走らないことには
セッティングを始めることができませんね。メーカーの出荷状態でだいたいは
走るだけは走れるようになっている場合がほとんどですが、中には大幅に
ズレててエンジンすらかからないなんて事もあります。そんな時にはまず
エンジンがかからない事には始まらないのでスロージェットから合わせよう。
パイロットスクリューを1回転半戻し、エアスクリュー1回転戻しの標準位置に
してからスロージェットを交換しよう。
濃いとズボボボ、薄いとスパパン!って感じなのですぐわかると思うよ。
同じように次はアクセル全開がとりあえずできるようにします。これで
セッティングのスタートラインに立ったことになります。

*カッシュンカッシュンと咳き込む時は最低でも二番手は濃くしないとダメよ。

濃い薄いの判断
 セッティングが濃いとか薄いの判断は最初はとても判り難いものです。
その判断材料の一つに音があります。薄いと高く乾いた排気音になり更に
薄くなると途切れ途切れのパンパンした音になります。逆に濃いと俳気音は
低く湿った音になり酷いとゴボボボ〜って音になります。
他にも排気にススが混ざるとか臭いで判断することもできないこともないです。
でも、最も良い判断方法はジェッティングを濃い方と薄い方に振りどちらが良く
なったかを調べる方法です。ちなみにどちらに振っても変化が無い場合は、
その開度に合ったジェットでない可能性があります。
 空燃比が薄めの場合レスポンスは鋭くなりトルクは減少します。逆に濃いめの
場合はレスポンスは重くなりトルクは増します。これらはセッティングの許容範囲
内ならば味付けになり限度を超えると著しくパワーダウンし滑らかな回転を阻害
します。
 合っているのセッティングとは、その開度を維持し続けた時に引っかかり無く
滑らかに回る状態を言います。
この状態ならほとんど最高のパワーが出ていると
思いますが、機械で計測すると薄くした方がパワーが出る場合があります。この
場合は実走行の体感を優先させるのは言うまでもないね。
 よくプラグの焼けで濃い薄いを判断すると言いますが、これを元にセッティング
するのは全くのナンセンスです。良いセッティングになればプラグの方から良い
焼けに勝手になります。それにFCRの場合加速ポンプが装備されているので
不自然な焼け具合で頭を悩ますだけなのです。メンドクサイので止めて良しです。

●カッシュン カッシュンとキャブがクシャミする    →薄すぎ
●カブる、ほっとくと止まる                →濃すぎ
●開けてもないのに回転が上がる           →薄すぎ
●エンブレが怖いほど効かない             →薄すぎ
●回転上昇が速いがトルクが無い           →薄い
●トルクは有るが回転上昇が遅い           →濃い
●一定速度で走るとギクシャクする           →濃いor薄い
●排ガスが目にしみる                  →濃い
●排ガスにススが混ざる                 →濃い
●全開走行中、瞬間的にエンジンが止まる      →燃料供給不足など

スロー系が合っていないとアフターファイヤーが起きます
エンブレ時に連続的にパンパン鳴るのは薄く、溜めが断続的に鳴るのは
濃い可能性があります。

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